決まり手/押し倒し
押し倒し(おしたおし)
押し倒しは、相手を押しの圧力で崩し、そのまま土俵内で倒して勝つ決まり手です。
押し系の中でも「押し出し」と非常に近いですが、決着位置(外か内か)で明確に分かれます。
決まり手としての判定ポイント
基本条件
- 相手を押し(体・腕・胸)で攻めている
- まわしをつかんでいない
- 相手が土俵内で倒れる
- 最後の決定打が押し
他の技との違い(重要)
| 技 | 違い |
| 押し出し | 土俵外に出す |
| 突き倒し | 突きで倒す |
| 寄り倒し | まわしを取って倒す |
最大の分岐は「押しで倒したか」「突きで倒したか」です。
技の典型的な形
押し倒しは多くの場合、次のような展開です。
- 押し合いになる
- 相手が後退する
- バランスを崩す
- 押し続けて前に倒す
よくある決まり方
- 相手が前のめりに崩れる
- 手をつく・膝をつく
- 土俵内で体が先に接地
技術的ポイント
圧力を切らさない
押し続けることで相手の体勢を崩す。
密着状態を維持
突きよりも距離が近い。
前傾を誘う
相手の重心を前に崩す。
得意とした力士
押し倒しは押し相撲型の力士に多いです。
千代大海龍二
- 強烈な押しで相手を崩す
- 押し倒し・突き倒しともに多い
貴景勝光信
- 突き押し主体
- 相手を前に崩して押し倒す展開が多い
高見山大五郎
- 圧力型の典型
- 前に出る力で倒す相撲
有名な取り組み
玉鷲一朗 vs 御嶽海久司(2019年大相撲初場所)
- 玉鷲の強い押しで御嶽海が崩れる
- 土俵内で倒れて押し倒し
- 玉鷲初優勝の流れを象徴する取り口
発生頻度
押し倒しは押し系の中では中程度の頻度です。
目安
- 寄り切り
- 押し出し
- 叩き込み
- 突き落とし
- 押し倒し
押し出しよりは少ないですが、突き倒しと同じくらいは出ます。
見た目の特徴
押し倒しは
- 相手が前のめりに崩れる
- 土俵内で決着する
- 勝負が「一歩手前」で終わる
という形になります。
押し出しとの本質的な違い
ここが一番重要です。
| 技 | 決着 |
| 押し出し | 外に出す |
| 押し倒し | 内で倒す |
つまり、同じ相撲でも最後の一瞬で決まり手が変わります。
面白いポイント
押し倒しは「攻めが強いのか」「受けが崩れたのか」の両方が絡む技です。
そのため攻防のバランスが見えて、相手の「残し」が試されるという意味で、相撲の技術差がよく出る決まり手です。