決まり手/寄り倒し
寄り倒し(よりたおし)
寄り倒しは、相手に密着して(多くはまわしを取って)前に出ながら体勢を崩し、土俵内で倒して勝つ決まり手です。
「寄り切り」とほぼ同じ攻めの流れで、最後が外に出るか・中で倒れるかで分かれます。
判定ポイント
基本条件
- 相手に密着している(差し手・上手など)
- 多くの場合、まわしをつかんでいる
- 前進しながら寄る動作
- 相手が土俵内で倒れる
- 最後の決定打が寄り(押しつける圧力)
近い技との違い
| 技 | 決着 |
| 寄り切り | 土俵外に出す |
| 寄り倒し | 土俵内で倒す |
| 押し倒し | まわしを取らず倒す |
本質は「寄りの攻めで倒したかどうか」
技の典型的な形
寄り倒しは、四つに組んだ展開でよく出ます。
典型的な流れ
- まわしを取る(右四つ・左四つ)
- 密着する
- 前に出る
- 相手が体勢を崩す
- 土俵内で倒れる
よくある決まり方
- 相手がこらえきれず前に崩れる
- 足がもつれて倒れる
- 抵抗しても体勢が起きて潰れる
技術的ポイント
寄りの圧力
相手に逃げ場を与えない。
腰の低さ
低い姿勢で押し上げる。
上体の密着
相手の自由を奪う。
足運び(寄り足)
止まらず前に出ることが重要。
得意とした力士
寄り倒しは四つ相撲型の力士に多く見られます。
北の湖敏満 横綱
圧力で相手を崩し倒す相撲
貴乃花光司 横綱
左四つからの強い寄りで崩す
白鵬翔 横綱
技の幅が広く寄り倒しも多用
稀勢の里寛 横綱
力強い前進で相手を崩す取り口
有名な取り組み
稀勢の里寛 vs 照ノ富士春雄(2017年春場所)
- 稀勢の里が負傷しながらも前に出る
- 体勢を崩した照ノ富士を寄り倒し
- 優勝決定戦での劇的な一番
発生頻度
寄り倒しは中程度の頻度です。
目安
- 寄り切り
- 押し出し
- 叩き込み
- 突き落とし
- 寄り倒し
- 寄り切りよりはかなり少ない
- しかし四つ相撲ではよく出る
見た目の特徴
寄り倒しは
- 組み合った状態で前進
- 相手が耐えきれず崩れる
- 土俵内で決着
という流れになります。
寄り切りとの本質的な違い
ここが最重要です。
| 技 | 結果 |
| 寄り切り | 外へ出す |
| 寄り倒し | 中で倒す |
同じ相撲でも最後の一歩で決まり手が変わります。
面白いポイント
寄り倒しは「攻めの強さ」「受けの粘り」のバランスがよく見える技です。
特に「あと一歩で寄り切り」だった相撲が寄り倒しになる瞬間は、相撲の駆け引きが凝縮されています。