決まり手/後ろもたれ
後ろもたれ(うしろもたれ)
判定ポイント
基本条件
- 相手に背を向け、もたれかかるようにして相手を土俵外へ出す、または倒して勝つ技です。
- 意識して狙うというより、取組の流れの中で偶然成立することが多い決まり手です。
- 相手に背中を向けた状態で、背中でもたれかかるようにして勝負を決める点が特徴です。
他の技との違い
| 技名 | 判定のポイント |
| 後ろもたれ | 相手に背を向け、もたれかかるようにして土俵外へ出す、または倒します。 |
| 押し出し | 相手の正面などから押して土俵外へ出します。 |
| 寄り切り | 相手に体を密着させ、前進して土俵外へ出します。 |
| 打っ棄り | 土俵際で腰を落として体を反らし、相手を土俵外へ投げ捨てます。 |
| 居反り | 相手の懐に入って体を反らし、相手を後方へ反り倒します。 |
技の内容
後ろもたれは、相手に背を向け、もたれこむようにして相手を土俵外へ出したり、倒したりして勝つ決まり手です。
日本相撲協会は、意識して仕掛けるというより、取組の流れの中で偶然決まる技と説明しています。通常の相撲では相手に正面を向けて攻めますが、後ろもたれでは背中を相手に向けた状態から、体を預けるようにして勝負が決まります。
技術的なポイント
相手に背を向けた状態になる
取組の攻防の中で、力士同士が背中合わせに近い体勢になることがあります。後ろもたれは、そのような通常とは異なる体勢から成立する技です。
背中でもたれかかる
相手に背を向けたまま、背中でもたれかかるようにして相手を土俵外へ出す、または倒します。一般的な押しや寄りとは異なる形で勝負が決まります。
攻防の流れから成立する
後ろもたれは、あらかじめ狙って仕掛けるというより、技の掛け合いや体勢の変化の中で偶然成立することが多いとされています。
得意とした力士
日本相撲協会の公式記録では、2013年1月場所から2026年9月場所までの後ろもたれの回数が多い力士として、次の力士が挙げられています。
| 力士名 | 回数 |
| 大翔碧 | 2回 |
| 英乃海 | 2回 |
この集計期間では、大翔碧と英乃海がそれぞれ2回を記録しています。発生回数が少ないため、特定の力士が後ろもたれを得意としていたとまでは断定できません。
代表的な取組
日本相撲協会が紹介した後ろもたれの取組には、次の例があります。
| 場所 | 取組 | 決まり手 |
| 令和2年11月場所 十四日目 | 宇良-東龍 | 後ろもたれ |
| 令和3年9月場所 五日目 | 英乃海-琴恵光 | 後ろもたれ |
令和2年11月場所の宇良-東龍戦では、宇良がたすき反りを仕掛けたものの反り倒すことはできず、そのまま後ろ向きに押し出す形になり、後ろもたれと判定されました。
令和3年9月場所の英乃海-琴恵光戦では、土俵際で両力士が背中合わせのような体勢になり、琴恵光の足が土俵を割ったことで英乃海の勝ちとなりました。
発生頻度
日本相撲協会の公式記録によると、2013年1月場所から2026年9月場所千秋楽までの集計は次のとおりです。
| 項目 | 記録 |
| 決まり手ランキング | 57位 |
| 発生回数 | 27回 |
| 割合 | 0.01% |
| 集計対象の取組数 | 192,672番 |
82手の中では発生頻度が低い決まり手です。通常の攻防とは異なる体勢から偶然成立することが多く、珍しい勝ち方の一つといえます。
見た目の特徴
- 勝った力士が相手に背中を向けています。
- 背中でもたれかかるような動きが見られます。
- 相手を正面から押したり、通常の形で寄ったりする動作とは異なります。
- 取組の途中で体勢が大きく崩れた結果、勝負が決まることがあります。
面白いポイント
後ろもたれの面白さは、相手に背を向けた状態でも勝負が決まることです。相撲では相手に正面を向けて攻めるのが基本ですが、技の掛け合いの途中で体勢が入れ替わると、背中でもたれかかるような形で勝つことがあります。
宇良-東龍戦は、宇良が仕掛けたたすき反りから後ろもたれにつながった例です。狙った技がそのまま決まらなくても、攻防の流れによって別の決まり手が成立することがある点も、相撲の興味深いところです。
後ろもたれは、技の名前だけを知っていても判定の場面を想像しにくい決まり手ですが、実際の取組映像を見ると、その独特な体勢がよく分かります。